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2006年1月
年 頭 所 感
第15回アジア競技大会2006ドーハに向けて
社団法人日本ボディビル連盟
会 長 玉 利 齊 |
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明けましてお目出度うございます。
今年のJBBFの最大のテーマは、12月にカタールのドーハで開催される第15回アジア大会で日本選手団が何処まで闘って、どれだけメダルを獲得出来るかです。
前回の第14回釜山大会では、銀メダル2個、銅メダル1個を獲得し、出場選手8名のうち7名までが決勝に進出しております。
しかし、昨年(2005年)のアジアボディビル選手権大会の日本選手団の成績を見る限りで、今回は決して楽観出来る状況ではありません。
韓国のアンドンで行われた大会で決勝に進出した日本選手は3位と5位の2名だけです。
日本選手は、総勢4名しか出場しなかったことと、日本でのランキングトップファイブの選手が1名しか居なかったこともありますが厳しい状況でした。
日本選手のレベルが低下したとは思えませんが、外国勢、特に80キロ以上の重量級にカタールやバーレン等の中近東の選手達と韓国選手の活躍が目立っておりました。
中近東の選手達の体型は先天的に八頭身で、顔が小さくて足が長く、胸郭の厚いところは欧米の白人と全く同じです。 しかも、そのプロポーションの上に密度か高く、バルクアップした筋肉は迫力十分の存在感があります。
しかし、韓国の重量級選手達は日本人以上に胴長短足の傾向がありますが、背中の上部の凸凹感を除いたら筋肉の発達状態や逞しさは中近東選手に比べて遜色は無く、むしろ肩や腕は優るとも劣らぬ見事さがありました。
日本選手の特長は筋肉づくりが細かいところ迄ゆきとどいていることと、食事等の自己管理が徹底してディフニッションが良く、脂肪がカットされていることですが、残念ながら逞しさをアッピールするバルク、特に肩腕広背等のマッスルが今ひとつと云う感があります。
そのあたりをよく意識して、見事なポージングで欠点を見せずに長所を強調して成功したのが前回銀メダルの谷野選手や廣田選手でした。 とは云え、日本でも筋肉量が多く逞しい選手達も育って来つつあります。 合戸選手、木澤選手、今中選手達が更に研究してもうひとふん張りすれば、彼等に伍して引けはとりません。
現に2005年、ドイツのデュイスブルグで開催されたワールドゲームズで、80kg級に出場した相川選手が世界の強豪(世界選手権優勝者及び決勝進出者)と見劣りせず対等に闘い惜しくも決勝進出(5位迄)は逃しましたが6位に入って居ります。
ボディビル競技は、単なる筋肉の大きさ比べではありません。
人間の力強さ(筋肉の量と質)と美しさ(プロポーション・ポージング)を鍛えた筋肉で如何に人を感動させるかと云う芸術性の高いスポーツ競技ですから、最終的には肉体と共に精神の品位と気迫が自ずとにじみ出るものだと思います。
何はともあれ、今年の日本選手の健闘に大きな期待と声援を皆さんと一緒に贈る次第です。
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